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佐倉爆心追う、の気ままな気持ち

歯車であることを認識する

『俺は会社の歯車として生きるのは嫌だ!』こんなフレーズを聞いたこと、一度くらいはあるのではないだろうか?
これは、大企業の中では自分の置かれている立場が、大きな機械の中の歯車のように、なんの役に立っているのか判らない事に対して、それを否定してもっと自分の役割を認識できる生き方をしたいという事である。
これだけを読むと、なるほどと納得される方もいると思うが、この歯車という考え方は非常に良く人間の立場を表している。
人間とは、一人の持つ力はごく小さいものだが、人と人が力を合わせる事で何倍もの大きな力になることは周知の通りである。これは、人と人を歯車に例えると非常に判りやすい。歯車は、大小の歯車を組み合わせることで、大きな力を出したり逆に早い力を出したりする事が出来る。コレと同じように人も組み合わせによって、様々な動きが出来るようになる。

そういう意味では、会社組織を一つの製品としてみた時、そこに所属する社員は歯車の一つであると言える。
絶えず新しい歯車が追加され、老朽化した歯車と交換されていく。歯車の構成は、常に変えられていき、非効率と判断された部分は、バイパスする歯車が用意され、稼動を開始すると同時に、古い歯車は再利用可能なものを除き、廃棄される。
言い換えれば、毎年新入社員や中途採用社員が入る一方で、定年退職やリストラによって会社を去る人がいる。組織は常に動いており、非採算部門はどんどん切り捨てられていく。まさに歯車である。

この考え方は、大企業であれば社内に閉じた世界の話になるが、中小企業であれば業界や社会全体の動きが歯車となっており、その中に組み込まれているという事になる。

これらの歯車の組み合わせを考えるのが、管理職と言われる人達である。管理職の人間は、その階級に応じた人事権を有しており、誰をどこへどの様に配置するか、どの様に組み替えていくか、どの様にローテーションさせるかを常に考え、最適解を求めて右往左往するのが常である。
この管理職というレベルになると、歯車としての役割は、徐々に薄くなっていきます。管理職に求められるのは、如何に効率を上げるかということ。しかし、中間管理職と言われる課長/部長レベルの人は、時には自分を歯車に落とすことで、全体の効率化を図ろうとするが、既に老朽化した歯車ですから、過度な稼動は期待するべくも無く、あっという間に破錠する事が少なくありません(かく言う私も、昨年からコレで苦しんでます)。

歯車として生きるのが嫌なら、早く管理職になるのが一番ですが、管理職として求められる力は、一朝一夕に身につくものではありません。
地道な勉強と、下積みが無ければ、管理職としての一歩を踏み出すのは、非常に難しいのではないかと思います。そして、管理職は自分のさじ加減で仕事が出来る分、法的な保護が受けられません。具体的に言えば、昨今話題になっている残業代でしょう。歯車であるなら、回った分の対価を要求するのは当然ですが、その歯車を組み替える立場の人間は、組み替え方によって利益も生み出せるし損失も計上します。その対価になりますので、時間という概念はそもそも存在しません。結果だけが評価される厳しい世界です。
by naka50ne | 2008-02-12 18:10 | ビジネス

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