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佐倉爆心追う、の気ままな気持ち

何に打ち込むか?

今、社会問題になりつつあるニート(Not in Employment, Education or Training)ですが、その発生原因を考えると、現在社会の縮図が見えるように思います。
ニートを生み出してしまう最大の問題点は、家庭における子供に対しての教育の欠如ではないかと思います。
ここで言う教育とは、いわゆるお受験に代表されるような、「1+1=2」のような学校教育ではなく、情操教育であったりやる気や忍耐力といった、心の教育を差します。ニートが多く存在する我々の同世代~現在の20代の親に位置する人々は、第二次ベビーブームにより増加した子供の数により、学校社会での学力の競争の影響をモロに受けてきた世代です。一般的に言う団塊の世代という所ですが、その親たちが目指した教育とは、まず第一に他人に負けない学力を身に付けさせ、学校というの競争社会を勝ち抜かせること、そして自分たちが制限された自由を謳歌する事でした。この相反する2つを同時にやってのけたのが、この世代の凄いところですが、一方で置き去りにされた心の教育は、次第に社会の闇として存在するようになりました。

親の教育の中心であった「学校の勉強」や「試験で100点を取る勉強」は、その達成感と共に、恐ろしいほどの無力さを証明してしまいました。実際に社会に出て仕事をしている人なら判ると思いますが、社会に出て必要とされるのは、学校の勉強ではありません。つまり、学生時代は優等生だった人間が、社会に出たとたん劣等生に様変わりしてしまうのです。これに拍車を掛けたのがバブル崩壊でした。
バブルの崩壊以降、日本経済は未曾有の大不況に陥り、企業はリストラという名の首切りと、新人教育を圧迫し落ちこぼれの切捨てを始めました。そういった中で、脱落していく旧優等生たち。学校の勉強は全く役に立たず、コミュニケーション能力や、話術に長けた人間がどんどん出世していく世の中。そんな中で起こってしまった、学校の勉強はいらない、学校での勉強は無意味という風潮は、学生を勉学の場から遠ざけていきました。

そこで、大きな問題となってしまったのが、社会の闇に存在するようになった、心の教育を受けていない人間の増加です。いわゆるアダルトチルドレンなどと呼ばれる、体は大人でも精神的に大人になりきれていない人です。
この、アダルトチルドレンと呼ばれるような人は、自らを落伍者としてさげずみ、自分の存在を認めず、ただ無気力に生きてしまっています。そう言った中で、引き篭もりや鬱病を発生する人もいるし、ニートと呼ばれるような、働かないパラサイト人間を作り出してしまっています。
これらの人が、本当の意味で更生するには、何か一つに打ち込むという面白さを理解させてあげる必要があります。自らが好きな分野で、その分野の第一人者になりたいと願う事は、人間が人間らしく生きる上で非常に重要です。いわゆるメリハリのある生活とは、何かに打ち込める時間と、それから解放された時間を差すように思います。つまり、何かに打ち込む事が見つかれば、それを職業として生きることが出来ます。
自らの主体性を信じ、自分の信じるものに従って生きることが出来たら、人生はどんなに楽しい事でしょうか。まずは、自分の可能性を信じて、何が出来るか、何がすきなのかを明確に意識させることこそ、ニート問題など、現在社会が抱える心の闇を解決する糸口のように思います。
by naka50ne | 2005-07-29 00:47 | ビジネス

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