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佐倉爆心追う、の気ままな気持ち

中国の古典「呻吟語」

先日読んだ本で、中国の古典『呻吟語』の中にある文章が紹介されており、非常に心打たれました。


貧しきは羞ずるに足らず。羞ずべきはこれ貧しくて志なきなり。
賤しきは悪むに足らず。悪むべきはこれ賤しくして能なきなり。
老ゆるは嘆くに足らず。嘆くべきはこれ老いて虚しく生きるなり。
死するは悲しむに足らず。悲しむべきはこれ死して聞こゆるなきなり。


これを、口語訳すると、「貧しくても恥じるものではない。本当に恥ずべきは、貧しい事を理由に志を無くす事である。地位が低い事を卑下するものではない。本当に卑下するべきなのは、地位が低いのを理由に才能を磨かない事である。老いていく事を嘆く事は無い。本当に嘆くべきなのは、老いを理由に目的を無くすことである。死んでも悲しむ事は無い。本当に悲しいのは、死んでも誰も泣いてくれない事である。」という事である。

日々を振り返ったとき、「貧しきは羞ずるに足らず。羞ずべきはこれ貧しくて志なきなり。」という事は、本当に肝に銘じないと、ダメになると思いました。確かに、貧しくて生活するだけで手一杯になってくると、本来自分が持っていた、大きな目標というのが、ぼやけてしまい見えなくなってしまうように思います。どんなに、貧しくても志だけは忘れずに生きる事で、心だけは貧しくならずに生きられるのかなって思います。

「賤しきは悪むに足らず。悪むべきはこれ賤しくして能なきなり。」と言う言葉は、今の若い人に掛けてあげたい言葉です。最初から地位や名声を持っている人なんていません。二世社長なんかになっている人だって、それなりに自分を磨かなければ、会社はあっという間に潰れるか乗っ取られます。大事なのは、今の与えられた仕事ならココまでやれば良いというのではなく、もう一歩進んで高所大所からその仕事を見つめなおし、自分を磨く事をプラスアルファとして仕事をする事で、もっと高いステージへ進めるという事だと思います。

年老いてきた両親に、「老ゆるは嘆くに足らず。嘆くべきはこれ老いて虚しく生きるなり。」という言葉を教えてあげたいです。人生にメリハリを付けるには、やはり目的が必要だと思います。長期的なものではなくても、何をしたいという確たるものを持っていると持っていないでは、人生の重みが違います。そして、それは生きたいと思う気持ちに繋がると思います。

これは、自分に言い聞かせたい言葉です。「死するは悲しむに足らず。悲しむべきはこれ死して聞こゆるなきなり。」やはり、死ぬ事は天命であれば仕方ない事だと思いますが、生きた証として、人の記憶に何も残らないのは、悲しい事かなぁって思います。人の記憶の中で生き続けられるような人間になりたいなと思います。
by naka50ne | 2005-08-14 10:06

自分で思った事を、自分の言葉で綴っていきたいと思います
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