佐倉爆心追う、の気ままな気持ち

甘え構造を打破するには

会社組織の中にはどのような甘え構造が存在しているか?
・このくらいのチェックで、大丈夫だろう
・彼(彼女)ならこのくらい、やってくれるだろう
・先輩(上司)なら、これは判るだろう
・etc...
この、省略できる行為としての「だろう」は、あるいみ仕事の効率を高めていく上で、諸刃の剣である。しっかりとした信頼関係の上で、以心伝心が成り立っている組織では、日本人特有の察しの心が機能し、先手先手を打って動くことが出来る。しかし、現代社会における組織内の信頼関係は、いわばガラスの関係。何かインパクトがあれば、簡単に砕けてしまう脆弱なもの。個人主義が横行し、和ではなく個を重んじる風潮の中で、「だろう」という仮定は、ほとんどの場合裏切られてしまう。

たとえば、「A君、この資料を午後の会議で使うから、整理しておいてくれ」というB課長の依頼に対して、A君はどのように動くか。この時のB課長の気持ちは、「午後の会議で使うと知らせたのだから、まとめた後で人数分のコピーくらいはしてくれるだろ。」という事になる。対してA君の気持ちはどうだろう?「会議で使うんじゃ、まとめて人数分のコピーは必要だな。何人参加するんだろうか?」というのと、「忙しいんだけど、B課長の頼みじゃ仕方ないな。しょうがない、適当にまとめておくか。」というのでは、明らかに行動が異なってくる。前者であれば、B課長の思いと一致しているから、問題ないですが、後者だった場合、会議直前になってコピーを慌てて取りに良く事になってしまう。枚数が多ければ、最悪会議の開始が遅れてしまう事だって考えられるだろう。

このように、会社組織内において「だろう」という仮定は、相手の考えかた一つでどのようにでも変化してしまうものです。上記の例だと、B課長から見たA君が前者だった場合は、「良し、あいつは良く出来る奴だ」って事になり、後者だった場合は「あいつは、使えない。もう使うのは止めよう。」という事になってしまう。この場合、B課長とA君とどっちが悪いのか?普通に見ると、A君のように見えなくも無いですが、すでに忙しいタスクを実行している彼に対して、割り込みの作業を入れたB課長の、配慮ミスという側面もあるのではと思います。B課長の命令に、「会議には○人出席するから、人数分のコピーも忘れずに頼むよ」という一言があれば、A君の失敗は未然に防げたはずです。

この辺が会社組織内で言うところの甘えの構造です。
B課長は「A君なら、ここまで言えば判るだろう」という甘え、A君は「B課長の言うとおりに仕事をすれば、大丈夫だろう」という甘え、これらは、各個人を信頼する上での依存関係とも言い換えることが出来ると思います。
相手を信用して、依存することで自分の負担を減らす。あえて自分が苦労しなくても、相手に従うことで、自分を守ろうとする気持ち。これこそが甘えの原点だと思います。

この甘えを排除するには、どうしたら良いのでしょうか?
そのためには、まず個々人が他者に対する依存を止める必要があります。依存を止めて共存の道を探る。蛇足であるとしても、一言付け加える事で、本当の意味を端的に理解してもらう。というのが必要です。
ただ、これには弊害もあります。依存を止めるという事は、本当の意味での信頼をしなくなるという事ですから、人間関係が希薄になります。個人主義がますます横行し、自分さえ良ければという事になりかねません。
そこで、重要になるのがルールの策定です。何かを行おうとした場合に、そのルールに則った方式で行う。個々人の意識を平準化して、意識の相違を未然に防ぎ、そのルールの内部でのみ、「だろう」という仮定を許す。というものです。この辺の究極が、CMMやISO9001などです。規約やルールで一定の縛りを入れることで、作業を平準化し、効率を高めようという動きですが、これも度が過ぎると、ルールに則った資料作成に時間を取られ、実作業が進まないなんていう事が起きます。そのため、常にPDCAを実践することが大事になります。

ちなみにPDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の頭文字をとったもので、これらが有機的に機能することで、品質の維持・向上や継続的な業務改善活動を可能にするという、マネジメント手法の一つです。これを実践するには、各個々人が従うのではなく、考えることから始まります。「○○が言ったから行う」「○○に書いてある(規定されてる)から行う」のではなく、「規定ではこうなっているが、ここではどうするべきか」「○○の指示している意図は何か」という気持ちで作業に取り組む必要があります。

これらは、上司の指示でどうなるものではありません。自分がまず変わること。そして、その気持ちを回りに伝えて、変わってもらう事が大事だと思います。もちろん、上に立つ人間は非常に大事ですが、そうでない人も重要なのです。人は自ら変わる事には熱心だが、人から変えられる事は拒絶します。しかし、個々人が変わらなければ、組織は変わらない。一人一人が何をするべきかを考えて、一人一人が変わってこそ、変革はうまくいきます。
トップに立つ人間は、方式を決めたらそれに従わせるのではなく、その方向へ導くためのビジョンを説明するのが大事です。

会社組織は、放って置けばどんどん甘え構造が大きくなります。その行き着くところは、無責任体質によるモチベーションの低下です。昨今問題になっている、公務員や三菱自工やJR西日本を見れば、無責任体質がどれだけ会社全体に悪影響を及ぼすかは判ると思います。これを打破するには、常に考えて行動できる体質を維持することが大切です。
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by naka50ne | 2005-05-30 12:04 | ビジネス

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